« 『はしか』ワクチンメーカー「効果5~10年」 | トップページ | SARSの現状 »

SARS 「敵」を知って備えよう

(2003年11月28日 朝日新聞の記事より)

一段と冷え込みが厳しくなった。風邪の季節である。

今年は新型肺炎SARSの発生を想定した訓練が各地で行われている。旅館や飲食店向けの感染防止の手引きもできた。

昨年11月に中国の広東省から始まったSARSの流行は夏にはおさまったが、寒くなれば再燃する可能性が高い。日本に上陸しなかったのは「幸運だったに過ぎない」と専門家はいう。いざという時に備え、怠りなく準備を進めることだ。

「敵」の正体は、この一年でかなり明らかになった。原因は風邪を起こすコロナウイルスの一種だ。野生動物にいたウイルスが、広東省の動物市場でまず料理人にうつったらしい。町中で流行が始まり、感染した医師が2月に香港を旅行。この医師からうつされた人たちが移動し、ベトナムやシンガポール、カナダに飛び火した。

当初感染力が強いと恐れられたが、現在ではインフルエンザより弱いと見られている。感染者のせきなどでうつるが、たとえ患者と同じ飛行機に乗り合わせても、席が離れていれば大丈夫だ。

ただ、香港では同一のマンションで多数の感染者が出た。その理由はまだはっきりしない。下水道設備の不備や害虫が仲立ちした可能性が指摘されている。

昨冬の流行で多かったのは、病院内での感染だった。カナダのトロンとでは家庭内で家族からうつったのは85人なのに、病院内では250人以上が感染した。

患者を早く見つけて専用の病室に入れ、院内での感染を厳重に防止することが対策の基本となる。ベトナムが4月に早々と制圧宣言を出せたのは、患者をいち早く病院に隔離し、医療関係者が患者の唾液などに触れないよう防護をしっかりしたからだった。特別な防護策を施した病室があるのが望ましいが、そうした設備が十分ないベトナムでも流行を抑えることができた経験にも学ぶべきだ。

|

« 『はしか』ワクチンメーカー「効果5~10年」 | トップページ | SARSの現状 »

「510Style's note」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/40203/6847984

この記事へのトラックバック一覧です: SARS 「敵」を知って備えよう:

« 『はしか』ワクチンメーカー「効果5~10年」 | トップページ | SARSの現状 »